こんにちは、jyosuiです!

うちの愛猫オレオのことを、わたしはずっと「黒白のハチワレ猫」だと思っていました。実際そう呼んできましたし、このブログにもそう書いてきました。それがまちがいだったわけではありません。ただ、猫の柄には、もっと細かくて、もっとおもしろい名前が存在していた——そのことを、わたしはこのあいだまで知りませんでした。
きっかけは妻と話していて、「オレオって『バンパターン』っていうの知ってる?」と聞かれてはじめて知りました。そこから、「じゃあ他の柄たくさんあるけど、そもそも猫の柄って、ぜんぶで何種類あるんだろう」という、素朴な疑問が湧きました。調べてみると、色んなパターンがあることがわかったんです。まずはオレオの柄とそれに近い柄から紹介しようと思います。
この記事は、その勘違いに気づき、調べた事を他愛ない目線でお話します。むずかしい遺伝の講義ではありません。写真を並べて見なおしてみたら、いままで見えていなかったものが見えた——そういう、ちいさな発見の記録です。
この記事でお話しするのは、次のことです。
- 「ハチワレ」は顔の白の入りかたを指す呼び名で、柄ぜんたいの分類名ではないということ
- 白黒猫によくある「タキシード」と、うちのオレオの柄は正反対だったということ
- 白の量には段階があって、いちばん白が多いところに名前があるということ
- どうして頭としっぽにだけ、色が残るのか
- おうちの子の柄を見なおしてみる、かんたんな3ステップ
先にお断りしておくと、わたしは獣医師でも猫の遺伝の専門家でもありません。この記事は、飼い主のわたしが調べて、うちの子にあてはめて確かめたことをまとめたものです。呼び名や分類は登録団体や国によってちがうこともありますし、「これが唯一の正解」というものでもありません。
それに、柄の名前を知らなくても、猫との暮らしは一ミリも困りません。少しだけ愛猫への「かわいい」気持ちが増えるくらい。なので、知らないままでもぜんぜん大丈夫です。「へえ、そんな見かたがあるんだ」くらいの気持ちで読んでいただけたら、それでじゅうぶん嬉しいです。

正直に言うと、この記事は「自分の勘違いを公開する記事」です。ちょっと恥ずかしいのですが、同じ思いこみをしている方がきっといるはずなので、書くことにしました。きっと、意外に知らない人も多いのではないでしょうか。
わたしがしていた勘違い —「ハチワレ」でぜんぶ説明できると思っていた

オレオを紹介するとき、わたしはいつも「黒白のハチワレです」と言ってきました。おでこの真ん中に白がすっと入っていて、そこで黒が左右に割れている。まさに八の字。だからハチワレ。これは合っています。
問題は、わたしがその言葉を「柄ぜんたいの名前」だと思いこんでいたことでした。
じつは「ハチワレ」は、顔にどう白が入っているかだけを指す、日本独自の呼び名です。体のほうがどうなっているかについては、なにも言っていません。極端な話、体が真っ黒なハチワレもいれば、体が真っ白なハチワレもいる。どちらも同じ「ハチワレ」です。
珍しい柄だという認識はあったのですが、あの「ちい○わ」のハチワレと柄がほぼ一緒だったこともあって、オレオはハチワレとしか思っていなかったのです。
「タキシード」という柄の猫もいる

タキシードキャットというのは、体のベースが黒で、胸もとや足先、口のまわりにだけ白が入っている猫のことです。黒い礼服に白いシャツとネクタイ、白い手袋——たしかにタキシードを着ているように見えます。うまい名前だなと思います。
ポイントは、「黒が主役で、白がおまけ」だということ。白い部分はあくまで一部です。
このパターンはうちのオレオとは真逆に近い色の割合です——
写真を並べてみたら、胴体が真っ白だった
改めて、実際に皆さんにも、オレオのパターンをしっかりと見ていただきましょう。

かわいいですね。
『親ばか』ならぬ、『下僕ばか』が出てしまいました💦
こうやって見てみると背中も、おなかも、胸も、四本の足も、ぜんぶ真っ白。黒が残っているのは、頭としっぽだけでした。
これはタキシードとは真逆です。タキシードが「黒が主役で白がおまけ」なら、オレオは「白が主役で、黒のほうがおまけ」。同じ白黒猫でも、白と黒の割合がまるで違う猫です。

オレオは毎日、そんな事気にして生きていないにゃ。「かわいい、かわいい」と言われるだけの普通の猫として生きてるにゃ。
その柄には「バンパターン」という名前がありました

色が頭としっぽにだけ残っていて、体はほとんど白——この柄には、ちゃんと名前がついています。バンパターン(ヴァン、Van)といいます。
名前の由来は、ターキッシュバンという猫の品種です。この品種はまさに「頭としっぽにだけ色が残る」という柄を、品種の特徴として持っています。そこから、猫の毛柄の世界ぜんたいで、この入りかたを「バン」と呼ぶようになりました。
白の量には、段階があります

白黒猫といっても、白の量はほんとうにさまざまです。じつはこれ、だんだん白が増えていく一本の連続した段階として整理できます。
| 白の量 | 呼び名 | 見た目のイメージ |
|---|---|---|
| ごくわずか | ロケット/ミテッド | 足先だけ白い「靴下猫」。胸に小さな白がひとつ、というのも |
| 少なめ | タキシード | 黒がベースで、胸・おなか・足先が白。ハチワレになることも多い |
| 半分くらい | バイカラー | 白と黒が半々。日本では「白黒」「黒白」と呼ばれる代表格 |
| 白が優勢 | ハーレクイン | ほとんど白で、体にぽつぽつと色の島が残る |
| ほぼ白 | バン | 頭としっぽだけに色。体は真っ白 |
| 全身白 | 白猫 | 色がまったく出ない(※これは別のしくみによるものです) |
この表で見ると、タキシードとバンは、いちばん端といちばん端。真逆の色の割合だと、パターン名もぜんぜん違うということを私は知りませんでした。
ちなみに、写真のアングルによっては、オレオの背中に黒がちらっと見えることがあります。これがしっぽなのか、それとも背中に独立した黒い模様があるのかで、正確にはハーレクインのほうに寄る場合もあります。この二つはとなり合わせなので、実物を見ても迷うことはあるようです。
どうして、頭としっぽにだけ色が残るの?

ここがいちばんおもしろかったところです。
猫の体の色は、色素細胞(しきそさいぼう)という、色をつくる細胞がつくっています。この細胞は、赤ちゃんがお母さんのおなかの中にいるあいだに、背中のあたりから体じゅうへ、じわじわと移動していくのだそうです。
ところが、生まれるまでの時間はかぎられています。時間内にたどり着けなかった場所は、色がつかないまま=白のまま残る。これが白斑(はくはん)のしくみです。
だから、白くなる場所はいつもだいたい決まっています。
- おなか——背中から見ていちばん遠い
- 胸もと——同じく遠い
- 足先——手足の先っぽまでは長い道のり
- 口のまわり・あご——顔の下側
- おでこの真ん中——左右から回りこんでくるので、真ん中が最後になる
ハチワレの八の字が、いつも顔の真ん中にあるのは、これが理由です。「なんとなく真ん中で分かれている」のではなく、真ん中がいちばん最後だからだったんですね。

そしてバンパターンというのは、この移動がほとんど進まなかったケースです。出発点にいちばん近い頭のてっぺんと、いちばん端っこにあるしっぽにだけ色が残って、あいだの胴体はまるごと白。オレオの見た目は、その極端な形だったわけです。

「白い部分は、色がつかなかったところ」。この言いかたを知ってから、うちの子の白がぜんぶ意味のある形に見えてきました。
名前がわかると、見えかたが変わる

正直に言うと、柄の名前がわかったからといって、暮らしが変わったわけではありません。ごはんの量も、ブラッシングの回数も、なにひとつ変わっていません。
それでも、見えかたは確実に変わりました。
おでこの白は、ただの模様ではなく「最後まで色が届かなかった場所」。しっぽの黒は「いちばん端っこで踏みとどまった色」。そう思って見ると、なんでもない模様が、生まれる前のちいさな時間の記録に見えてきます。
それに、この柄がけっこう珍しいらしいこともわかりました。日本の飼い猫のアンケートでは「黒×白」は多いほうのグループなのですが、その大半はタキシードや半々のバイカラーです。バンまで白が広がった子は、その中でもぐっと少なくなります。
「珍しい柄だな」とぐらいに思っていたオレオは、じつはスーパーレア級パターン猫だった。それがわかっただけで、なんだか得をした気分です。
スーパーレア級に珍しい柄ならどれぐらいの割合なのか知りたくなります。でも、いくら調べてもデータはありませんでした。
ただ、冷静に思ったことがあります。自分の愛猫は柄も含め二つとしていないということも事実だということ。柄を見るということは、さらに愛猫への愛着を増幅させることなのかもしれません。
おうちの子の柄も、見なおしてみませんか

むずかしいことはありません。3つだけです。
① 真上と、後ろから撮ってみる
ふだん撮らないアングルです。顔から離れて、体ぜんたいの色の配分を見てください。わたしの勘違いは、これ一枚で解けました。寝ているときが撮りやすいです。
② 「白と色、どっちが多い?」だけ考える
細かい判定はあとまわしでかまいません。色が主役か、白が主役か。それだけで、さっきの表のどのあたりにいるかは見当がつきます。
③ 黒い毛を、根もとまでかき分けてみる
おまけの確認です。黒い部分の毛をそっとかき分けて、根もとが白ければ「スモーク」という別のタイプ。根もとまで黒ければ、まじりけのない黒です。オレオは根もとまで黒でした。
ついでに、黒い部分に明るい光を当ててみるのもおすすめです。うっすら縞(しま)が浮かんで見えることがあります。「ゴーストマーキング」と呼ばれるもので、見えたら、その子はトラ柄の遺伝子をこっそり持っている、ということになります。
もちろん、いやがる子に無理やりやる必要はまったくありません。ごきげんなときに、なでるついでにちょっとだけ。それで見えなければ、それでいいと思います。

柄がなんだろうとオレオはオレオにゃ。ずっとこのお家にいることが、一番の幸せには変わりないにゃ。
おわりに

何年もいっしょに暮らしていて、毎日なでて、毎日写真を撮っている猫のことでも、知らないことはまだまだあるんだなというのが、今回いちばん強く思ったことでした。
柄の名前がわかっても、猫はなにも変わりません。呼びかたが正確になったからといって、えらいわけでもありません。ただ、自分の家族のことを、ひとつ知れた。それだけの話です。でも、それがけっこう、うれしかったのです。
もしよかったら、今日、おうちの子を上から見てみてください。もしかしたら、いままで気づいていなかった形が見えるかもしれません。
※ この記事は、飼い主が調べたことをまとめた一般的な内容です。毛柄の呼び名や分類は、登録団体や国によって異なることがあります。健康や体調に関わる心配ごとは、自己判断せず動物病院にご相談ください。
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ブログ管理者:jyosui





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