こんにちは、jyosuiです!

「スコティッシュフォールド」という猫の名前は、たいていの方がご存じだと思います。耳がぺたんと前に折れていて、丸い顔で、日本でとても人気のある猫です。
では、「スコティッシュストレート」はどうでしょうか。
じつは、うちのオレオがこれです。同じスコティッシュなのですが、耳が折れずに、ぴんと立っているほうの子です。
わたし自身、お迎えするまでこの呼び名を知りませんでした。そして調べていくうちに、この「耳が立っている」ということが、ただの見た目の違いではなかったと分かってきました。
この記事でお話しするのは、次のことです。
- スコティッシュストレートとは、どういう猫なのか
- 耳が折れる/折れないを決めているもの
- ストレートが、この猫種にとって欠かせない存在である理由
- 健康について、知っておきたいこと
- 長毛のストレートという、さらに少ないタイプについて

先に、大事なことを書いておきます。
この記事は「折れ耳の猫を飼うのはよくない」と言うためのものではありません。すでに折れ耳の子と暮らしている方に、不安になってほしいわけでもありません。
ただ、知ってから選ぶのと、知らずに選ぶのとでは、あとの向き合いかたが変わると思っています。だから、わたしが知ったことをそのまま置いておきます。どう受け取るかは、読んだ方それぞれで大丈夫です。
それと、わたしは獣医師でもブリーダーでもありません。飼い主として調べたことのまとめです。健康に関わる判断は、かならずかかりつけの動物病院にご相談ください。

「かわいいから」で迎えるのは、悪いことではないと思っています。わたしもそうでした。そのうえで、あとから知ったことを書いておきたくて。
スコティッシュストレートは「耳が折れていないスコティッシュ」

まず、いちばんシンプルな説明から。
スコティッシュフォールドとスコティッシュストレートは、同じ猫です。同じ親から、同じ一腹(ひとはら)の兄弟として生まれます。見た目のちがいは、耳が折れているかどうかだけです。
「フォールド(fold)」は英語で「折れる」、「ストレート(straight)」は「まっすぐ」。そのままの意味です。
| スコティッシュフォールド | スコティッシュストレート | |
|---|---|---|
| 耳 | 前に折れている | ぴんと立っている |
| 顔つき・体つき | 同じ(丸顔・丸い目・がっしりした体つき) | |
| 性格の傾向 | 同じ(おだやかで人なつこいといわれる) | |
| 毛の長さ | 短毛と長毛の両方がいる | |
| 生まれかた | 同じ両親から、両方が生まれる | |
スコティッシュフォールドという猫種そのものについては、こちらの記事にまとめています。
耳が折れるかどうかは、ひとつの遺伝子で決まる

耳が折れるのは、軟骨(なんこつ)のでき方に関わる遺伝子のはたらきによるものです。
この遺伝子には、大事な特徴があります。
ひとつでも持っていれば、耳は折れます。
逆に言えば——耳が立っている子は、この遺伝子を持っていないということになります。「持っているけれど、たまたま立っている」ということが起こらないのです。
ここが、この記事でいちばん大事なところです。耳のかたちが、そのまま遺伝子を持っているかどうかの目印になっている。見ただけで分かるというのは、なかなかありません。
ただし、生まれてすぐの子猫は、折れ耳になる子も最初は立ち耳です。耳が折れてくるのは生後3〜4週ごろからなので、耳のかたちで見分けられるのは、そのあとのことです。

ぼくの立った耳は、「持ってないよ」っていう印なんだにゃ。知らなかったにゃ。
この遺伝子は、耳だけにはたらくわけではない

ここからが、知っておきたいところです。
耳を折れさせている遺伝子は、軟骨全体のでき方に関わっています。耳の軟骨だけを狙ってはたらいてくれるわけではないのです。
そのため、この遺伝子を持つ猫には、手足やしっぽの関節に、軟骨のトラブルが起きることがあると知られています。関節のあたりが太くなったり、しっぽがかたくなったり、歩きかたに影響が出たりすることがあります。痛みをともなうこともあります。
そして、この遺伝子を2つ持つ場合は、症状が重くなりやすいことが分かっています。
ここから、次の章の話につながります。
だから、ストレートがいないと困る

もし折れ耳の猫どうしを掛け合わせたら、どうなるでしょうか。
両親ともこの遺伝子を持っているので、生まれてくる子のなかに2つ持つ子が出てきます。症状が重くなりやすい組み合わせです。
そのため、折れ耳どうしの交配は、主な猫の登録団体で禁止されています。遺伝子を2つ持つ子が生まれないようにするには、もう一方の親を「この遺伝子を持たない猫」にする必要があるのです。
ただ、折れ耳の子も、この遺伝子を1つは持っています。ストレートと組み合わせても、前の章でふれた関節やしっぽのトラブルが起きることはあります。避けられるのは、遺伝子が2つそろって重くなりやすい組み合わせのほうです。
そこで欠かせないのが——スコティッシュストレートです。
スコティッシュの体つきや性格を持ちながら、折れ耳の遺伝子は持っていない。この猫種にとって、なくてはならない相手役なんですね。(このほか、体質を安定させるために、アメリカンショートヘアやブリティッシュショートヘアなど、ほかの猫種との交配も行われてきました。)
わたしがいちばん「なるほど」と思ったのは、ここでした。
ストレートは、「フォールドになれなかった猫」ではありません。むしろ「重い症状の子が生まれないようにするために、欠かせない猫」です。同じ猫種の、もう半分。そういう存在です。


「耳が立っているほうが、じつは大事な役目を持っている」と知ったときは、ちょっと誇らしい気持ちになりました。
健康について、知っておきたいこと
耳が立っている子は、あの遺伝子を持っていません
さきほどのとおり、耳が立っている=折れ耳の遺伝子を持っていないということになります。ですので、その遺伝子が原因になる軟骨のトラブルについては、心配しなくてよいと考えられています。
ただ、ここは少しややこしいところで、「ストレートでもリスクはある」と書かれている記事も見かけます。原因となる遺伝子の話としては、持っていない子にその病気は出ません。とはいえ、猫の関節のトラブルは、この遺伝子とは関係のない理由でも起こります。「一生なにも起きない」という意味ではないということですね。
歩きかたがおかしい、ジャンプしなくなった、しっぽをさわると嫌がる——そういう変化があれば、耳のかたちに関係なく、動物病院で見てもらってください。
この系統で、気にしておきたい2つ
耳のかたちとは別に、スコティッシュの系統でよく名前が挙がるものが2つあります。
| 名前 | どんなもの | できること |
|---|---|---|
| 肥大型心筋症(HCM) | 心臓の壁が厚くなる病気。猫の心臓病では代表的なもの | 心臓のエコー検査で調べられる。健康診断のときに相談を |
| 多発性のう胞腎(PKD) | 腎臓に袋状のものができる。ゆっくり進む | エコー検査や遺伝子検査で調べられる |
どちらも、「スコティッシュだから必ずなる」というものではありません。ただ、名前が挙がる猫種ではあるので、健康診断のときに一度、心臓を見てもらっておくくらいの心づもりでいると安心だと思います。
猫は不調を隠す動物です。症状が出てから気づくのでは遅いことがあるタイプの病気なので、年に一度の健康診断が、いちばん現実的な備えになります。
オレオは「おもちゃを食べてしまった」ことで病院にかかり、エコー検査をした結果、肥大型心筋症かもしれないという疑いがわかり、年1回の健康診断で経過観察をしています。オレオをお迎えして感じたのは、血統のある猫種であれば、その猫種の特徴を調べて、「うちのコの特性」を知っておくと、心構えが変わるかもしれないということです。結局のところ定期的な健康診断で、うちのコの健康の現在地を把握する事が大切ということだと思います。

健康診断は苦手にゃけど、なにもないって分かると、みんな安心するにゃ。
長毛のストレートは、さらに少数派

スコティッシュには、短毛と長毛の両方がいます。ただ、短毛の子のほうが多く、長毛は少なめとされています。
つまり、立ち耳(ストレート)で、なおかつ長毛(ロングコート)という子は、さらに少ないということになります。長毛のストレートは、登録団体によっては「ハイランドストレート」という別の呼び名で呼ばれることもあります。
毛はやわらかく、首まわりにふさふさした襟毛が出て、しっぽも房のように広がります。そのぶん、お手入れは短毛の子よりずっと手がかかります。
子猫時代のオレオ↓

現在のオレオ↓

オレオをお迎えして、感じたことは、長毛種は思いの外毛が長くなって、お手入れが大変ということ。でも「苦」というわけではなく、トリミングサロンでカットしてもらえば、また違った可愛さが生まれるという良さもあります。長毛なので大きく見えるということもありますが、こんなに大きくなるとは思いませんでした。存在感がまた愛おしいですけど。
これから迎えようとしている方へ

もし、これからスコティッシュを迎えようと考えている方がいたら、「立ち耳という選択肢もありますよ」ということだけ、お伝えしておきたいです。
ペットショップやブリーダーさんのところでは、折れ耳の子のほうが目立つ場所にいることが多いように思います。人気があるので、当然かもしれません。
でも、同じ丸顔で、同じ体つきで、同じおだやかな性格の子が、耳を立てて隣にいることがあります。その子も、まぎれもなくスコティッシュです。
どちらを選んでも、いいと思います。折れ耳のあの表情にしかない魅力があるのは、まちがいありません。選んだあとに大切なのは、その子と長く元気に暮らすための準備をすることのほうです。
ただ、「立ち耳のほうもいる」と知ったうえで選ぶ——それだけで、その子との時間の受けとめかたは、すこし変わるんじゃないかと思っています。
おわりに

「スコティッシュなのに耳が立ってるね」と言われることが、たまにあります。以前は「そうなんです」と答えるだけでした。
でもいまは、こう思っています。耳が立っているのは、この猫種が続いていくために必要なことだった。
もちろん、うちの子はそんなことを知りません。今日ものんきに寝ています。それでいいのだと思います。知って気持ちが変わったのは、わたしのほうです。
個人的には、「猫耳」感があって、立ち耳は大好きです。
※ この記事は、飼い主が調べた内容をまとめた一般的な情報です。わたしは獣医師でもブリーダーでもありません。猫種の呼び名や登録の扱いは団体によって異なることがあります。健康に関わることは、かならずかかりつけの動物病院にご相談ください。
※ 本記事の図解はAIで作成しています。
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